リスク管理を考える
会則・利用規約はジム運営における重要事項になります。パーソナルジム、小型ジムや格闘技ジムでは「怪我」や「中途解約」に関するトラブルが多いため、入会・退会・利用等に関するルールを定める必要があります。
一般的には、以下の項目で
構成されています。
本規約の目的と適用範囲
誰が、どの施設を、どのようなルールで使うためのものかを定義します。
入会・契約条件
いわゆる会員資格です。入会できる人の条件を定めます。
以下例)
- 健康状態:
- 「医師から運動を禁じられていないこと」を必須条件にします。
- 年齢制限:
- 未成年の場合の親権者同意の必要性。
- 反社会的勢力の排除:
- 非常に重要な項目です。顧客へ安心感を抱いてもらうとともに、問題が生じた場合、即座に契約解除が可能になります。
- タトゥー・刺青:
- ジムのコンセプトに合わせて、露出の制限や禁止内容を明記します。
会費の支払い・返金に関する項目
お金に関するトラブルは多いため、厳密に定めておきます。
- 支払期日:
- 「毎月〇日までに翌月分を支払う」といったスケジュール。
- 不還付の原則:
- 「一度支払われた入会金・会費は、理由の如何を問わず返還しない」という表現が一般的です。
- 未払い時の措置:
- 滞納が数ヶ月続いた場合の強制退会規定など。
予約・キャンセル規定
パーソナルや少人数制など必要に応じて定めておきます。
- キャンセル期限とペナルティ:
- 「前日の○時まで」など。期限を過ぎた場合の「1回分消化」や「キャンセル料100%」などの扱い。
- 遅刻:
- 「遅刻した分、時間が短縮されること」を明記し、後続の予約への影響を防ぎます。
休会・退会規定
頻繁に起こる「やめる」「休む」に当たっての手続き・ルールです。
- 届出期限:
- 「退会希望月の前月〇日まで」など。
- 清算方法:
- 未払いがある場合の完済義務について。
- 休会費用:
- 休会中に管理費等が発生するかどうかについて。
禁止事項・会員の責任に関する項目
迷惑行為を防止し、施設内の秩序を守るためのルールです。
- 迷惑行為:
- 大声、器具の放置、他の会員への勧誘、その他迷惑行為の禁止。
- 写真・動画撮影:
- SNS等のトラブル防止のため、他の会員が写り込む撮影や利用範囲を制限します。
- 損害賠償:
- 会員が故意・過失で施設や器具等を壊した場合、その修理費用を請求できることを定めます。
健康管理と免責事項
施設運営側がどこまで責任を負うかの免責事項を定めます。
- 自己責任の原則:
- 「施設利用中の怪我や盗難について、施設側に重過失がある場合を除き、一切の責任を負わない」旨を明記します。
- 所持品の管理:
- 「貴重品は各自で管理すること。紛失・盗難について施設は関与しない」ことを定めます。
個人情報の取り扱い
取得した情報の使い道を限定します。
- 利用目的:
- 運営上の連絡、マーケティング、緊急時の連絡に限定すること。
- 第三者提供:
- 原則として行わないが、緊急時や法令に基づく場合は例外とすること。
万全を期す場合は、法律事務所に依頼しリーガルチェックを受けたほうがよいでしょう(一般的な費用は10~20万円)。
ひな形として大手ジムの規約などを参考にしながら、自分のジムに合わせてオリジナルで作成してください。
実際の運営にあたっては、事業に合わせて内容を調整する必要があります。
万一生じた損害やトラブルについて、当サイトおよび運営会社は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
ジム運営における最大のリスクは「人への賠償」と「設備の損害」であるため、これらを考慮して加入すべき保険を選びましょう。
以下に、開業時に加入しておくべき「必須級の保険」についてまとめました。事業用の保険には規模や携帯に応じてさまざまな商品がありますので、必須級の保険に加入する際に補完する保険やオプションを組み合わせてもいいでしょう。
開業時に加入すべき保険
ジムを運営する上で、事業継続を脅かす大きな損害に備えるための保険です。
施設所有管理者賠償責任保険
施設の不備による怪我は防ぎきれません。床の濡れ、マシンの故障、看板の落下など、あらゆる対人・対物トラブルをカバーする基本の保険です。
火災保険(店舗総合保険)
賃貸物件の契約条件として必須なだけでなく、トレーニングマシンや什器を火災・水害・盗難から守るために必要です。
生産物賠償責任保険(PL保険)
指導中の事故や、提供・販売した飲食物(プロテイン等)による健康被害に対応するためです。特にパーソナルジムや格闘技ジムなど、指導が伴う形態では加入したほうがよいでしょう。
受託者賠償責任保険
ロッカーを設置する場合や、私物の預かりサービスを行う場合。更衣室での盗難や預かり品の破損トラブルに備えます。火災保険の盗難補償(オプション等)を重視する選択肢もあります。
近年では情報漏えいに関するリスクに備え「個人情報漏えい保険」も注目されています。
会員が増えサイバーリスクが高まったと感じた際には、検討してもよいでしょう。
保険ショップの「法人・事業用窓口」
「ほけんの窓口」や「ほけんの110番」といった大手の保険相談ショップには、法人や個人事業主専用の窓口があります。複数の保険会社の商品を比較でき、中立的な立場からアドバイスがもらえます。
地元の「損害保険代理店」
地域で活動している保険代理店に知り合いがいれば、相談してみてもよいでしょう。地域の特性に詳しく、事故が起きた際にすぐに対応してくれる安心感があります。